2/13/2008

思い出のゲストハウスその⑧


今回は、ペルーの首都リマにある、いやかつてあったペンション西海(にしうみ)のお話。
ここは夫婦で切り盛りしてきたが、旦那さんが亡くなってだいぶ前に閉めてしまった。

当時は食事(和食)付きで情報ノートや日本の本が充実してて安かったのでパッカーには大人気宿であった。
リマの中心部にあるのだが、非常に治安の悪いエリアにあり、宿の周辺での強盗事件が絶えなかった。
特に宿に初めて行く人が狙われて、日本大使館からも注意が出ていたほど。
とりあえずタクシーで宿の玄関に横付けして、運ちゃんに呼び鈴を押してもらい、ドアが開いたらさっさと中に駆け込むのが鉄則であったとか。

さて、宿は閉めてしまったが、奥さんはまだここで暮らしている。
奥さんの和食は好評だったので、パッカー向けの食堂として続けていくことになった。
普通に営業するのではなく完全予約制。
同じくリマにあるペンション沖縄の情報ノートには西海の連絡先やメニューが載ってて、旅行者が人数を募って予約するシステム。人数が多いほどメニューが増えるし、値段も安くなるのだった。

「もしもし。西海さんですか?今夜6人で予約したいんですが」
「いいわよ。メニューは何がいい?」
「すきやきと刺身とアナゴ丼。」
「あ~刺身はもう市場が閉まってるから無理ね。アナゴもこの時間じゃあないし。他の魚でテンプラならできるけど。カレーもいいわよ。」
「あっじゃあそれで何品かお願いします。」
「わかりました。」

こんな具合。

で、約束の日にみんなでタクシーで乗り付けて、奥さんが作っている間は本や情報ノートを読んで過ごす。
本はみな年季が入ってて、ノートは1990年代を最後に書き込みは殆どなくなっている。
地球の歩き方の79年版南米編なんてのもあって、びっくりする。

そして食事タイム。
メニューはすきやき、丼、テンプラ、刺身、味噌汁など様々。ご飯(日本米っぽいやつ)は食べ放題。
和食に飢えている旅行者にとっては天国のような瞬間だ。

帰りはタクシーを呼んでもらってみなで帰るのだった。
行きしなにこの辺の様子は見ているので、歩いて帰ろうなんていう人は誰もいない。
ああ~食った食った・・・
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